沖縄報告〜4日目&5日目

4日目ともなると「あと2日で帰るのか〜」と
なんだかちょっぴりウツになりますね。
まあ、そんな朝を迎えて。
天気は雨の予報。
ホテルの窓から空を眺めるとどんより。
今回はあまりスカッと晴れない沖縄。
まあ天気がよかろうが悪かろうが沖縄は沖縄。


ホテルをチェックアウトしてまずは泡瀬干潟へ。
「サンテンゴ」イベントで泡瀬干潟問題のシンポジウムに参加し
噂に聞きつつも今まで目にしたことのなかった泡瀬干潟
この目で確かめに行こうと思い立ったのです。
そこにあったのは「沖縄のビーチ」のイメージとは
かなりかけ離れた暗い浜辺。
東京湾の黒い海辺を見慣れている者からすれば
最初からこうだったと言われれば納得してしまいそうだけれど
これはやっぱりおかしい。
浜辺に転がるサンゴのかけらもみな茶色くくすんでいる。
内地でもそうだが干潟には豊かで素晴らしい自然体系がある。
それが「開発」の名においていとも簡単に壊されて行く。
もちろん経済振興という目的がある。
余所者が簡単にどうこう言えるものではない。
しかしその先にあるものがなんなのか?
真の豊かさか?それとも……。そう考えると恐ろしい。
これは泡瀬だけの問題ではない。そうしてはならない。
全国で同じことが起こっているのだから。
考えなければいけない。しかしわからない。答えが出ない。


う〜ん、と唸りながらもお腹のほうも
空腹で唸り出したので泡瀬干潟に後ろ髪を引かれつつ移動。
「肉が食いたい肉が食いたい」と言い続けるガチマヤーの要望に応えて
北中城の『サムズカフェ』へ。
あれ?夕方から?せっかく「ステーキ腹」になっていたのに。
そんではとオススメのすば屋浦添の『しむじょう』へ。
ここのすばは沖縄の友氏に教えてもらったんだけれど
ホントに美味い!やばい!美味過ぎる!
いまのところワタクシ的ナンバーワンです。
カツオだしがファッと香るスープの美味さ、雑味のなさ、
腰の強い麺の食感、どちらも最高!
欲を言えばトッピングの三枚肉がもう少し薄味でもいいかな〜。
でもそのくらいです。ホント文句なし!
あなたもぜひ『しむじょう』体験してください!
ああ、書いててもまた食べたくなった!


でも場所は超わかりにくいです。
一度沖縄の友氏に連れて行ってもらっただけなので
散々迷いました。
通りがかりの小学生に尋ねたら
「僕らも迷ってます!」と元気に応えられた(笑)。
いちおうカーナビに登録されているけれど
カーナビは幹線道路上で
「目的地周辺です。案内を終了します」と。
幹線道路から脇道に入ってからが案内欲しいところだろうと!
幹線道路までは行けるんだよと!
なんで突き放すんだよと!
小一時間文句を言いたいところだけれど。


あ、『しむじょう』の話。
那覇に面した住宅地の高台の中にあって
ロケーションもバツグンです。
琉球古民家を改造して作ったお店も雰囲気バツグンです。
首里の『御殿山』に似た感じですかね。
『御殿山』行ったのはかなり昔なので
味を忘れてしまったけれど。


『しむじょう』で大いに満足したあとは本屋に寄ってから
(ワタクシの名前が出ている『沖縄チューン』を買いました)
ス〜ジ〜夫妻と合流して沖縄民謡解説人小浜司さんが経営する
民謡カフェ『いーやーぐゎー』へ。
『新唄大賞』の報告と小浜さんのイギリス帰りのお話など
うかがいならゆるゆるとユンタク。
足テビチの女』のウチナー語訳をしていただく
約束など取り付けて大満足♪
CDに入れるときはオリジナルバージョンと
ウチナーグチバージョンを入れたいのです。
オリジナルバージョンは『足テビチの女』。
ウチナーグチバージョンは『足てぃびちぬ女(いなぐ)』としますか。


さて、夜はリベンジですよ。『サムズカフェ』へ。
とは言ってもワタクシはあまり「肉」な気分じゃなかったので
(沖縄に来てからずっと○秘でありまして……)
さっぱりと?「白身魚フライとエビフライ」のセットを。
これが……全然さっぱりじゃねえ!
いや、考えてみれば揚げ物だから当然なんだけど
それにしたってほか弁の海苔弁当に乗っているような
白身魚フライとエビフライが5〜6個もでかい皿に
ゴロゴロと転がっている。オードブルかよ!
おまけにお子様ランチの富士山ライスのように
こんもりと盛られたマッシュポテト。
これにライス、スープ、サラダがついて
1500円なんだから安いっちゃ〜安いけど。
ここはもともと米兵向けのお店だったそうで
なんでもかんでもアメリカンサイズということなんだろうけど
恐るべしアメリカ人。っていうか
こんなのしょっちゅう食ってたら太るよ、沖縄の人。


オードブルのごとき大皿料理をようようにたいらげて
向かうところは『絹の家』。
「あれ?あんたたちまた来たの?」
「ただいま。」
日曜日の『絹の家』は一般客もほとんど居なくて
先生のお孫さんたちが店内を闊歩してにぎやか。
先生は会の幹部会でずっと奥の部屋にこもっていて
ワタクシらは絹代さんとユンタク。
先生との昔話や沖縄の風習の話など面白おかしく聞いて
沖縄の最後の夜は更けていくのでした。


え〜い、このまま最終日まで行っちゃおう。
最終日は午後からレッスン。
ということで三たび『絹の家』。
どんだけ『絹の家』好きなんだか。
だってホントに居心地いいんですよ。
その前に照屋政雄先生宅に立ち寄ってみる。
沖縄国際映画祭が日曜日にあったから
自宅に戻っているはず。
政雄先生は
「お前は賞を取れないよ」
とおっしゃっていたので(笑)
(もちろんこれは意地悪で言っているのではなく
ちゃんとした理由があってのことです。政雄先生
はスゴいのです。ちゃんと冷静に物事を分析して
いるのです)
「審査員特別賞をいただきました」
と報告したかったのだけれど不在だったので
留守電にメッセージを入れておく。


絹の家に着くと先生と絹代さんはWBCに夢中になっていた。
あ〜やってたのね。野球に興味がないワタクシらも一緒に観戦。
勝ったところでレッスン開始。
先生と1対1で本格レッスンは今日が初めて。緊張。
先生は丁寧にひとつひとつ教えてくれる。
スゴい!先生の三線は誰にもマネできない。
「この技を盗んでいきなさい」
この先生に出会えてよかった!心からそう思う。
レッスンで鳥肌が立つなんてそうそうない。
自分もこういう三線が弾けるようになりたい。
こういう唄がうたえるようになりたい。そう強く思います。
先生の唄三線への愛がビシビシ伝わって来る3時間でした。
ああ、幸せ。


そんなこんなしているうちにもう飛行機の時間が迫ってきて。
『絹の家』を辞して(ああ、名残惜しい)空港へ。
途中牧志公設市場精肉店に寄ったのですが
「最終日に来い」と言ったおばちゃんが
居なかったのは前出の通り。沖縄らしいな〜(笑)。
空港でス〜ジ〜夫妻と合流。
ス〜ジ〜氏は無事ニュー三線をゲットできたようでナニヨリ。
今回の旅もじゅうじつしていたなあ。
次はいつ来れるだろう、沖縄。
またすぐに来るぜ!そのためにいろいろ頑張ろう。
そんなこんなで機上の人となり
2時間で横浜着いたら寒いのなんの!
最終便で沖縄に戻りたくなりましたとさ〜。
どっとはらい

泡瀬干潟の現在



小さな命



小さな命



『しむじょう』の沖縄すばセット!



『サムズカフェ』の高カロリーメニュー!



『絹の家』のムーディな店内



無秩序なほどに(笑)多国籍な装飾品の数々



赤い照明がムーディかつ落ち着きます