アリ発生！

朝もまだ明け切らぬ頃
まだ遠い意識の中でふくらはぎあたりに
なにかがチョコチョコ這いまわるのを感じでいた。
そしてひざの裏にそいつは回ったので
夢うつつのまま手で払おうとしたら
ガブッと噛まれた。
イテッと思って目が覚めたらそいつは蟻だった。
なんだよ〜どこから入り込んだんだろう？と思って
そいつをプチッとつぶして
もう一度眠りの中へ…
そしたらまた足を這い回る蟻の気配。
「？」
ベッドから落ちかかった足元を見ると
小さな蟻が5〜6匹もチャカチャカと走り回っている。
「！」
なんだなんだ〜どういうことだ〜。
こういうときは「蟻の巣コロリ」だ！
蟻を巣から絶っちゃうやつね。
でもさ、たしかに部屋に来て欲しくはないけど
蟻って巣から根絶やしにしちゃうほど悪いヤツでもないよね。
どっちかというと童話にもあるように
勤勉さの象徴というか、コツコツと働いているではないか。
それを「コロリ」と殺しちゃうってのはあまりにも情のない話だ。
なるべくなら殺さない方向でうまく共存できないものか。
なんて言いながらシューッとひと吹き。
「蟻の巣コロリ」はなかったので「ゴキジェット」で。
ナム〜ポクポク。