細野晴臣&イエローマジックバンド『はらいそ』

ああ、今までこのアルバムを聴いていなかったなんて。
オレはダメなオトコだぁ!っと叫びたくなった。
YMO結成のきっかけというか足がかりになったこのアルバム。
「今聴いても全然古くない」なんていう陳腐な表現
恥ずかしくって出来ません…ってくらいイケてる。
いや、むしろYMOと聴き比べた場合、
「時代の音」的モニュメントとしてカッコたるポジションを築いてしまった分だけ
YMOの方が古く聴こえてしまう。
『はらいそ』の方が時間をあっさり飛び越える普遍性を持っているように思える。
(もちろんYMOは、あれはあれでステキなんだけど)
自分の学生時代、音楽サークルでロックらしきものをやっていた頃は
まだ「日本語でロックができるか」なんてテーマで
熱く議論を戦わせている人たちがいたのだが
(イマドキそんなこと言ってる人いないよね…時代だよ時代つーか若さか?)
そんなのとっくにクリアしているのだよ、細野さんが。
聴いていると細野さんはひょっとして
「西洋人から見た日本ってこんな感じでしょ?」
ってほくそえみながら演奏しているのではないか?と思えて痛快っす。
確信犯的擬似逆輸入音楽?
沖縄民謡の『安里屋ゆんた』なんかも軽やかにカバー。
「これでいいじゃん。文句ある?」
いいえ、ありません。
やっぱ、細野さんスゴイや。

はらいそ

はらいそ