こぼれ話

新選組!!〜土方歳三最期の一日』関係でこぼれ話をひとつ。
いや、山本耕史さんがどうこうとかではなくて自分の話なんだけど(汗)。


先日発売になった記事の取材の時
編集さんに山本耕史さんのインタビューに同行させて頂きますた。
ちょうど現在放映中の『マチベン』の収録の合間でのインタビューらしく
指定された部屋に伺うとそこに山本副長が!
副長は少しお疲れのご様子であったが
インタビューが始まると、誠実に応対されていましたYO。
役者さんというのはみんなそうなんだろうか、
彼はとくにスゴイような気がするんですが、目ヂカラ。圧倒されまくり。
まあ、ワタクシは編集さん、ライターさん、カメラマンさんのあとに
ひょっこりくっついて行ったヘンな人にしか見えないだろうから
目線を合わすこともなかったんだけど…(ちょっと淋しい)。
彼がライターさんを見据えて話しているのを
横から「う〜ん、副長カッコイイ(はぁと)」と、見惚れていたわけですよ。

オトコを惚れさすオトコじゃなけりゃ 粋なオンナは惚れやせぬ

なんて小唄のひとつも口ずさみたくなるね、こりゃどうもっ。ペペン♪


で、ワタクシはポカーンと観とれていたわけですが
カメラマンさんがセッティングを終えて
「ちょっとポラいいですか?」
とワシに言ってきた。
いわゆる試し撮りってヤツですな。
ポラとはいえ、プロに撮ってもらうチャンスなんてめったにないし
「試し撮られ人」として立派に任務を果たして
少しでもいい写真へのお役に立ちたい!との熱い思いを胸に秘めて
ワタクシは立ち位置につきました。
そしてカメラを精一杯の目ヂカラで思いっきり睨みつけて
ポーズを決めたわけですよ。そしてカシャッ!フラッシュピカッ!
「やった!一世一代のキメポーズ。
こりゃ山本くんの事務所にスカウトされちゃうかも!!」(ナゼ?)
会心の撮られっぷりでキマリマスタ!!!


ところがだ。ところがですよ。
上がったポラをドキドキしながら見せてもらうとですよ。
そこにはブルーバックの前に立つうつろな目をしたたるみきったオッサンがひとり。
あああああああ、こんなはずでは…!
なぜ、なぜあんなにキメたはずなのに!プロに撮ってもらったはずなのに!!


失意のどん底に落ちたワタクシをおいて(当たり前)
インタビューは進み、では山本くんの撮影にということになり。
先ほどワタクシがポーズを取った立ち位置に山本副長が立つ。
「はい、じゃあポラ2枚撮りま〜す。」
瞬間に山本副長の顔が「キラッ!」と光る。おおッ!俳優顔。モデル立ち!!
ああ、なぜ、なぜこうも違うんだあぁぁ。
カメラマンさんの要求に応えて次々にポーズ&表情を取る副長。
さすがプロである!御用改めである! (意味不明)
やっぱ全然違うんだよなあ(当たり前)。


取材のあと飲みに行ってカメラマンさんに
「なんでこうも違うんでしょうねえ。」
とシミジミ尋ねた。
「彼らはカメラを向けられた瞬間、表情に魂を入れるプロなんですよ。」
う〜ん、納得。
それでメシ食ってるんだもんなあ。
しかもシャッターを切る1/1000秒だけではなく
2時間に及ぶ舞台であれ数ヶ月続くドラマの撮影であれ
「スタート」と言われた瞬間に表情に、役に魂を入れる。
実にスゴイ仕事なのである。
「はっちゃきさんもライブやっているときとか
きっと魂のこもった表情しているはずですよ。」
絵を描いているときとか?う〜ん、どうなんだろう。
絵を描いているときって、描いているキャラクターと
同じ顔をしていることが多い。
笑った顔を描いているときは自分もニヤケてるし
怒った顔を描いているときは自分も眉間にしわを寄せている。
そんなところ撮られてもなあ…。


まあ、なんにせよ、プロのすごさを垣間見ることが出来て
とってもラッキーであったことです。
あのシマリのない自分のポラ写真は抹殺だ!
あれ?どこ行った…ポラ…。