『女はみんな生きている』(DVDで鑑賞)

フランスの女流監督コリーヌ・セローの1999年の作品。
夫や子供のために尽くして来た平凡な主婦と
組織の男に散々搾取され尽くして来た娼婦が出会い
男たちに復讐を果たて「あ〜、さっぱりした!」というお話。
劇中けっこうな時間を割いて語られる娼婦の過去など
かなり悲惨でヘビーなんだけど全体的にテンポがよく
コミカルで軽い味わい。
観ていて楽しいし後味もなかなかすっきり。
出て来る男どもはそろいも揃ってロクでもない奴らばかりで
「男ってこんなのばっかりじゃないっす…」
と言いたくもなるけど、その分女性がイキイキと可愛らしく描かれてるので
まあいいかあ、という気分にもなるってもんです。
「抑圧されてきた女性の解放」という堅苦しいテーマながら
肩肘張らずに観られるのでオススメです。
フランス映画というと「難解」と思う人も多いようですが
ワタクシはけっこう日本人の感覚に近いものがあると思うんですが。

女はみんな生きている [DVD]

女はみんな生きている [DVD]

コリーヌ・セロー監督の最新作『サン・ジャックへの道』は現在公開中。
一昨年のフランス映画祭のとき観ましたがすごくよかったです。
『女はみんな〜』の“女性愛”から“人間愛”にテーマは広がって
ホントにじんわりと来ます。
春を前に新しい旅立ちに戸惑っている人なんかにいーんでない?
こちらもぜひ。