ザ・ビートルズ!な夜

昨晩は鶴見で、沖縄から上京中の
浦西青年会会長さん歓迎会にちらっと顔出したあと
長兄が待っている六本木『アビイロード』へ。
ここはビートルズコピーバンドが毎晩本物顔負けの
ライブパフォーマンスを堪能させてくれる店ということで
福岡在住の長兄は上京するたびに通っているそうだ。
「お前もライブの勉強になるはずだぞ!」
と前から誘われておったので、まあワシもビートルズ
好きなので一度行ってみようということになり。
結果はなかなか楽しかったです。




『アビイロード』では『ザ・パロッズ』という
ビートルズコピーバンドが ひと晩に5ステージ
(1ステージ約20分)ノンストップで
ビートルズの曲を演奏するのだけれど
お店についたときはちょうど3ステージ目の中盤で
長兄とその友人2名はすでにギャースカ盛り上がりまくって
あれ?なんでベイベーがここにいるの!?
「お兄さんに誘われて〜」
ああ、そうですか、サプライズですか。
さすがにそろそろ慣れて来た(笑)。


『ザ・パロッズ』
さすが本場イギリスのビートルズコンテストで
優勝した経験があるというだけあって、上手い!
楽器演奏に関してはいわゆる「完コピ」というヤツで
目をつぶって聴いていると若き日のジョンの、ポールの、ジョージの
そしてリンゴの演奏姿がありありと目に浮かぶというくらいに上手い。
初期のナンバーが中心なので若々しさというか
勢いも加わってホントに素晴らしい。
ビートルズどくとくの、あのコーラスのハーモニーも完璧。


ただ声というのはいつも感じていることだか
やはりその人だけの「楽器」であり
ソロボーカルの場面では他の演奏が完璧なだけに「違い」が目立ってしまう。
アルコールを注入せずにマジマジと耳をそばだてて聴いているワシなどは
その瞬間にふと「あ、コピーバンドなんだな」と素に戻る瞬間が
なきにしもあらずではあった。
あとワシの大好きな『DON'T LET ME DOWN』もやってくれたのだが
エレピがほしかった!とか(キーボードの人がお休みしていたらしい)。
それは仕方がないことなんだが。
それなりにアレンジを加えてカヴァーしているのだったら
全然気にならないところなんだけれど。
近づけば近づくほど小さいことが大きくなってしまうのは
ワシが沖縄民謡を歌っているときでも同じな訳で。


まあ、それは、そんな瑣末なことが気になってしまうほど
演奏が完璧だったということの証であるし
第一、野暮というものですよ、おまえさん。


広いフロアを見渡せば
満場の客席にはいわゆるビートルズ世代のひとたちが
おのおのの楽曲とともに思い出を振り返り
またひととき青春を取り戻して盛り上がっている。
みんな心から『パロッズ』のビートルズ愛溢れる演奏を楽しんでいる。
なかでもうちの兄とその友人2名が
一番テンション高かったというかうるさかったわけだが。
お店の雰囲気、ステージの演出、ライブの進行も含めて
「それでいい。それでいいのだ。いや、これでいいのだ。」
とうなずかせるだけの説得力がありました。ここ大事。
さすが『アビイロード』、さすが六本木。ギロッポン
ありがとう『パロッズ』。また聴きに行きます!


しかし『パロッズ』の素晴らしさというのは
その後ろにある『ビートルズ』の素晴らしさを再認識させるものでもあり。
彼らの演奏を見ているとレコードでしか触れたことのないビートルズの演奏を
「ああ、こうやってたのか」とか
「ギターはこう振り分けてたのか」と
知ることが出来る。
そして「やっぱりビートルズすげえ」と感嘆せざるを得ない。
200曲以上ある楽曲で「似たような曲」というのが存在しないのもスゴい。
生演奏で聴いてまったく楽曲が古びていないのもスゴい。
あと、コピーバンドですらこんだけ客を集めちゃうのも
ビートルズなればこそでしょう。
他のバンドでこういうお店があるって存在しないもんね。
ローリングストーンズカフェ』とか
U2カフェ』とか。
あったら行きたいけどね。ないもんね。
あらためてビートルズすげえ!と思った夜だったのでした。


で、自分のライブの参考になったのかと言うと、じゅうぶんなりました。
来週からブリティッシュテイストあふれる細身のスーツで
ライブすることにします。もちろんウソ。
ドーンレッミーダーゥン!


しかし六本木の路地に溢れているあの外国人たちは
何をやっているんですかね?