『新選組血風録』再見

hacchaki2009-12-10

昭和40年に放送された『新選組血風録』を再見。
(自分が生まれた年でござる)
やっぱり土方歳三栗塚旭に限るなあ。
ホントに観ているうちに
「この人が土方歳三なんじゃないか」
という気になってくる。
司馬遼太郎の描く土方歳三は自分的にはストイック過ぎて
「京都の色町でモテまくりで困った」などという
手紙を実家に送っちゃうような実際の土方さんは
もうちょっと俗っぽい野心家だったんじゃないかという
気がするのだけれどそれにしてもカッコイイでござる。


感心するのは他の役者さんが皆個性的で
「侍」の顔をしていること。
今時代劇やるとみんなキレイで線が細くって
「侍」って感じじゃないもんなあ。
今ならアイドルが主役やったりするしね……トホホ。
骨太でごっつい、いかにも武士って感じの役者さんが
あの頃はいっぱい居たんですね。
当時無名だった土方歳三役の栗塚旭
近藤勇役の舟橋元、斉藤一役の左右田一平
忘れてはならない沖田総司役の島田順司、
“侍役者”たちの魂の演技。
幕末の面影を残すロケ地の数々や
特撮など使わず惜しみなく爆薬を使った戦闘シーン。
そしてなんといっても結束信二によるシナリオの素晴らしさ。
昔はこんな重量感のあるドラマがあったんですなあ。


1970年にはほぼ同じスタッフ&キャストで
燃えよ剣』が作られていてこちらも必見なんだけれども
残念ながらDVD化されていない。
近所のレンタル屋にビデオで全巻揃っていたんだけれど
いつの間にかなくなってしまっていて
非常に悔やまれるところです。
でもよけいな尾ひれがついていない点では
新選組血風録』がオススメ。
とくに最後の2話は涙ものです。
春日八郎が唄うテーマソングもいいんですわ。
新選組ファン、幕末ファン、時代劇ファン、司馬遼太郎ファンは
ぜひ観てみてちょんまげ侍!

新撰組血風録 VOL.7 [DVD]

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