好きなものを捨てられるか

クルム伊達さんがスゴイ。


40歳にして世界大会で準優勝。
惜しくも優勝は逃しましたが
試合後のインタビューでも
「まだまだやれる」
「次へのステップになった」
とやる気じゅうぶん。
テニスって格闘技並みにハードなスポーツだし
40歳を過ぎた身体への負担はかなりキツイ。
普段から相当なトレーニングを積み
体調管理をしっかりと行っているんだろうなあ。
まさにプロフェッショナル。


プロフェッショナルと言えば
NHK『プロフェッショナル 仕事の流儀』
松本人志さんが
「プロとは素人に圧倒的な差をつけること」
と話していてなるほど!と思った。
自分への戒めの言葉として心に刻んだ。


クルム伊達さんはそれに40歳という年齢で
テニスという過酷なスポーツで
チャレンジし続けている。ホントすごい。
ホントにテニスが好きなんだろうなあ。
彼女のプレイから、コメントからは
それがビシビシ伝わって来る。


そういえば
ヤワラちゃんこと谷亮子議員の
「現役引退会見」が週末あった。
柔道のほうね、議員じゃなくて。
毅然とした態度で話しながら
内容は二束のわらじを履き損ねたということであり
なおかつ将来的な現役復帰も匂わせたり。
なんだかいまひとつピンと来ないものだった。


いろいろな批判があったけれど
一番に思ったのは
「好きなものを捨てられるか」
ということであった。
柔道でやるだけのことはやったし
次は政治の世界でバリバリやるで!
というならまだわかる。
これほどまでに批判も出なかったと思うし。


しかし柔道への未練はたっぷり残したまま
日々歳をとり体力も衰えていき
レーニングやる暇もないという状況。
これってホントに好きならば
ものすごく切ないことだと思うんだけどね。
それでも政治家やりたいのだろうか。
一番好きなものを投げ打ってまで。
いや、実はそれほど好きじゃなかったのかな。
ワシには出来ないなあ。出来ないですよ。


なんにしても選手としての「晩節を汚した」感があり。
クルム伊達さんとは対照的な印象を受けました。


それはともかく
クルム伊達さんが現役生活を続ける限り
たくさんの人に勇気や感動を与えるだろうし
ワシもその中のひとりとして
ひそかに応援していきたいと思う今日この頃なのでした。