唄三線の話・・・「出来ない〜」から入らないこと

きのうのレッスンでは『ヒヤミカチ節』に挑戦!


「憧れの早弾き曲!ライブで出来たらカッコいい!」

と唄三線愛好家なら多くの方が思っている、あの曲。
ところがいざやるとなるとみなさんの反応は


「え〜出来ない〜!」


アハハ。


「ワタシまだ初心者なんですけど!」


と息巻く人まで出る始末。
ではゆっくりゆっくりと
唄持ちのところを繰り返しましょう。


①合老/○四/上/尺

これは出来ますね。
その次


②合工/六七/八 八八/八八


このとき合工の間に六に人差し指を持っていき
中位の体制を作りましょう。
②を繰り返し練習しましょう。
この中位の体制作りが出来たら
①②を通してみましょう。


合老/○四/上/尺/合工/六七/八 八八/八八


ゆっくりゆっくり何度も繰り返しましょう。
だんだん自分の手に、身体になじんでくるはず。
ここまで出来たらもう唄持ちの1/5は出来た。


次はちょっと難しい。


③合 イ尺イ尺/イ尺イ尺/イ工イ尺/イ工イ五


今度は合を弾いている間に手を滑らせて
イ尺に人差し指を持っていきます。
まずは


合 イ尺イ尺/イ尺イ尺


これだけを何度も繰り返しましょう。
②の八の小指から
③のイ尺に人差し指を滑らす感覚を
身体になじむまで、何べんも何べんも繰り返しましょう。


それが出来たら①〜②を通してやってみましょう。
そこまできたらあと半分(唄持ちは)だ!


と、
こんな感じでゆっくりゆっくりやっていくと
な〜んとなくだけれども


「ワタシは初心者だ〜!」


と主張していた人も理屈がわかってきて
それっぽく弾けて来て


「もしかしてワタシにも“ヒヤミカチ”弾けるんじゃないか?」


という気分になってきます。


「絶対無理!」


と顔がこわばってきた人も
かすかな希望の光に表情が緩んできたり。


もちろん曲として完成させるには
それなりに時間がかかりますが
それでいいんです。
進み具合なんて人それぞれ。
たっぷり時間をかけてやればいいんです。
ひとつひとつ丁寧にやれば
必ず出来るようになる。
そのことを体感してほしいなと思って
あえてのチャレンジでございました。


まあ、だいたい『ヒヤミカチ節』じたいが
そういう内容の唄だし(笑)。


で、そんな生徒さんの姿を見て自分も同様に


「ひとつひとつ丁寧に練習する」


ことを忘れてはいけないなあとわが身を省みたのでした。
みなさんから教わることが沢山あって幸せです。




本日のワンポイントレッスン


「早弾きのコツは“ゆっくり”弾くこと!」


でした♪