『BROKEN FLOWERS』

hacchaki2006-01-20

ジム・ジャームッシュ監督最新作『BROKEN FLOWERS』の完成試写会に行った。
会場は渋谷シネマライズ


主人公はビル・マーレイ扮する中年男。
仕事には成功したが、女にはダラシないダメ男の元に届いた
20年前の恋人と名乗る人物からの手紙。
そこには「あなたと別れた後、私はあなたの子を産んで…」
と書かれてあった。
隣に住むおせっかいな探偵マニアにそそのかされて
中年男は過去の4人の恋人の元を訪ねる旅に。


例によってこれでもかっちゅーくらい徹底的なオフビート感覚で
ところどころにくすぐり笑いを入れながら淡々と進むストーリー。
結末はどのようにも取れる終わり方で
「あれ?」感じで終わってしまうので
誰にでも薦められる映画という感じではなかったけれど
ワタクシは結構楽しめました。
ビル・マーレイは『ロスト・イン・トランスレーション』のときのキャラに通じる役柄で。
ちょっと情けないけどかわいらしい中年男を好演。
通常のロードムービーのように
「旅の果てに自分を見つける」みたいな単純なお話ではなかったような気がする。
なかったんだよな、ジムさんよ〜。


面白いのは3月頃公開となるビム・ヴェンダースの新作『アメリカ〜家族のいる風景』と
プロットが被っていること。
ヴェンダースの新作も主人公は中年男。
こちらは落ち目の映画俳優だそうで。
(『BROKEN FLOWES』はITで成功したが
「家庭」的なぬくもりとは縁がないダメ男)
30年ぶりに再会した母に
「20数年前にあんたの子供を身ごもったという女から連絡を受けたよ」
と告げられて
その母子を探して…という話のようだ。
これは面白い偶然。
アメリカ〜家族のいる風景』はヴェンダースにとって
パリ、テキサス』を超える力作らしいので期待大。


ところで上映中、後ろのおじさんの口臭が酷いのは参りました…。
あととなりの人はオープニング3分で寝出した。
家帰って寝ろよと言いたい!プンプン。
斜め後ろはピー○ー・バラ○○さんだったけどね。

ブロークン・フラワーズ
原題:Broken Flowers
製作国:アメリ
出演:ビル・マーレイジェフリー・ライトシャロン・ストーンフランセス・コンロイジェシカ・ラングティルダ・スウィントンジュリー・デルピークロエ・セヴィニー
ジャンル:ドラマ/コメディ
公式ページ:http://www.brokenflowersmovie.com/
公開日:2006春予定