『土方歳三―知れば知るほど面白い・人物歴史丸ごとガイド』学習研究社

土方歳三のことがより深く知りたくてAMAZONさんにて購入。


手に取ってみるとハウツー本みたいな1問1答形式スタイルに
甘酸っぱい臭いがして失敗したかなと思ったんだけど
見開き2P1段落全90章に渡って時系列にエピソードが並んでいて
細かい文献資料まで引っ張って来ていて結構面白かった。


こういう歴史的に名を遺した人物の場合あまたあるエピソードの中には
俗説であるとか後世の創作であるとかが入り混じっているものだが
各資料を精査して、文献同士を付き合わせるなどと
丹念に読みほぐしながら著者なりの見解を導き出していて
新選組ブーム便乗本」的なイージーさはなくて好感が持てた。
あと各事件が起こったときの天候を
様々な資料から導き出しているのも面白い。
それによって期日があいまいな部分を確定付けることが可能となっている。


風呂なんか入りながらダラダラと読むには
ちょうどいい感じのこなれ方で好感が持てました(誉めてるんですよ)。
ただ、当然のことながら土方歳三にクローズアップして書かれているので
新選組の全体像をつかんでから読んだほうがよいと思いまスタ。


驚いたのは著者の肩書きが「新選組研究家」であり
しかも歳が若いこと(30代)。
新選組研究家」で食っていけるのか…?