『NANA』

だいぶ前に借りて1巻の途中まで読んで
「こりゃあかん」と投げてしまった『NANA』。
だってキツカッタんだもん。
でも「いや、ちゃんと読まねば」と再び手にとってみたら
フツーに面白かった。
話の引っ張り方が上手なのねん。
ストーリーもさることながら総合的な演出力で読ませる。そんな感じ。
巻末にサイドストーリーを織り交ぜてキャラに親しみを持たせる。
こういうのは古典的ではあるが効果のある手法。


まあ、漫画なんだから、ツッコミどころはある。
いくら音楽業界だからってそんなに美形ばっかりじゃないだろうとか
音楽を舐めるな!そんな甘いもんじゃない!なんて目くじら立てる人もいるみたい。
でも漫画だからね。ファンタジーだから。その辺はいいのではないか。
あの名作『あしたのジョー』だって、トリプルクロスカウンターパンチとか
あり得ない技が繰り出されていたのだ。
気になったのは14巻まで読んだのだけれど
主人公(ロックじゃないほうのナナ=ハチ)がなにをしたいのかが
この期に及んで見えて来ないこと。
こういう漫画って珍しいんじゃないだろうか。
実際自分の周りにも「ハチはむかつく」って女性多いんだよなあ。
いっぽうで「ハチは私だ!」なんて人もいるし。


そういう意味でも、どこに着地するのかが非常に気になる漫画です。
映画第2弾は宮崎あおい降板のまま進んでいるみたいっすね。

NANA―ナナ― 14 (りぼんマスコットコミックス)

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