『だれも沖縄を知らない 27の島の物語』森口豁

タイトルの通り自分の知らなかった沖縄がそこにあった。
復帰前から現在に至るまで、沖縄の離島を丹念に渡り歩き
一見美しい島々が今も抱える問題に光を当てた、優れたルポルタージュ
いたずらに悲惨さを強調するのではなく
冷静な目で離島が過去から現在に渡って晒される様々な問題を提示する。
のほほんと「全離島制覇だ〜」なって言っているこちらとしては
ほとんど目からウロコというか衝撃に近い内容も多く含まれる。
以下Amazonさんの紹介ページから目次を抜粋。

1 南へ、果ての島々へ(ニライの海に弥勒の神が舞う―黒島
生まり島かなさ…島の人口、ただいま七人―水納島(宮古) ほか)
2 封印された時間(笑顔の少年、それぞれの四一年―伊是名島
絶海の孤島に微笑む「嫌日」米軍人の銅像南大東島 ほか)
3 清ら海はどこに(宙に舞った「振興策」―下地島
つづく埋め立て“美ら海”の誇りどこへ―平安座島 ほか)
4 辺境の有事(“沖縄の苦難”語る三本の滑走路―伊江島
復帰三十余年いまだ還らぬ「沖縄の空」―与那国島 ほか)
5 いま、島に吹く風(真夜中の老人ホームに島唄が流れる―石垣島
幻の秘祭 女が神になったとき―久高島 ほか)

沖縄にとりつかれた人はぜひご一読を。

だれも沖縄を知らない 27の島の物語

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