さよならシューマッハー

先週末のF1グランプリ最終戦ブラジルを持って
皇帝ミハエル・シューマッハーは現役F1ドライバーを引退した。
その最後は予選10位グリッドという悪条件からのスタート。
数台抜かして前に出たかと思えば右リアタイアのバーストにより最後尾へ。
そこから鬼神の走りを見せてレースが終わってみれば4位。
その追い上げぶりたるや“引退”の2文字を忘れさせるほどの迫力ではあったが
表彰台に上がった若いメンツの顔を見れば
やはり世代交代の波は確実に訪れているのかなと思わされた。
歴代最多7回のチャンピオン獲得。
最多優勝、最多ポール、数々のコースレコードタイムなど
シューマッハーのようなドライバーは過去にもいなかったし
これからも恐らく出て来ないだろう。それくらい桁外れに速くて強かった。
レース中、ときどきクリーンではない行為をしたり
そのわりに優等生発言が多かったりと
あまり好きなドライバーとは言えなかったが
来年から彼が走る姿を観ること出来ないのはやはり淋しいものですな。
自分はミカ“フライング・フィン”・ハッキネンのファンだったので
ハッキネンシューマッハーが競い合った1997ー2001年頃のレースシーンを
鈴鹿で生で体験できたのは今となっては得難い経験だ。
この2年はルノーを駆るフェルナンド・アロンソと競い合っていたシューマッハーだが
シューマッハーの真のライバルは、ハッキネンを置いてほかにないのではと思う。
セナとプロストがそうであったような、密度の濃い関係。
ハッキネンが引退したときは本当に淋しかったが
そのライバルであったシューマッハーが現役を終えるに当たって
本当にひとつの時代が終わったんだなあという気がする。
とりあえずお疲れさま、シューマッハー
来年から誰をヒール役に見立てればいいですかね?