『ALWAYS 三丁目の夕日」(DVDで鑑賞)

長兄が絶賛していたので観ようと思いつつ…やっと観ました。
「昭和ってこんな時代だったよな〜」としばし思いを馳せる。
ワタクシは昭和40年生まれなので
この映画の舞台である昭和30年代は知らないのですが
それでも「昭和」の息吹を思い起こすことは出来る。
これはきっと幸せなことなんだろうなあ。


今より「戦後」がもっと身近にあった。
今より日本人が貧乏だった。
でも元気と希望があった。
今よりもみんながもう少しピュアだった。
昭和ってそんな時代でした。


主人公たちが暮らす場所は
「東京都内の、東京タワーが見える何処か」。
観る人それぞれがその人の記憶の中にある「何処か」に
舞台設定できるようになっている。
なんとなく品川とか大田区とか目黒区とか、その辺りなのかなあ。
日本にもこんな時代があったんだ、ということを
思い起こさせてくれる良質な映画でした。


ただ当時の世相なり市井の人々の悲哀なりを
もう少し深く掘り下げてもよかったのではないかとも思いました。
あえてベタベタなお涙ちょうだいモノにしたのかもしれないけど
ベタベタすぎて心に残るモノが少なかったような。
「ああ、いい話だね」で流れてしまうような印象を受けましたYO。


あと、細かいことですが、
街並みのシーンで人がやたら動いているのも気になりました。
「高度成長に向けて活気に湧く東京」を演出したかったのか。
逆にCGで街並みを俯瞰でとらえるシーンや
遠景を映すシーンになるとになるとカメラがせわしなく動く。
これらのために、画面がつねに落ち着かない。
それが観終わったあとの印象を散漫にする一因にも
なっていると思いますた。
もうちょっとナチュラルな演出で
じっくり観せてくれてもよかったのはないか。


昭和30年代の街の風景と建設中の東京タワーはCGだそうですが
こういうCGの使い方はよいと思う。
これみよがしに“ありえない”映像見せられるよりよほどよい。
オープニングの紙飛行機の映像も秀逸。
ワクワクさせられました。
あとは…マドンナが麻生久美子だったら、もっとよかったと思うよ。
(まったく個人的な好みの問題です)
それと○○○○の演技はヒドいと思います…。
(これはあえて伏せておきます)
これが違う役者さんだったら
映画の印象も違ったような気がします。残念…。
薬師丸ひろ子堀北真希は好演。
薬師丸さん最近よく見かけるけど
いい女優さんになりましたね。
とくに“ふつうのおばさん”を演じると絶品。

ALWAYS 三丁目の夕日 豪華版 [DVD]

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続編も製作中のようですね。
『ALWAYS 続・三丁目の夕日」オフィシャルサイト