『腑抜けども、悲しみの愛を見せろ』(DVDで鑑賞)

hacchaki2008-06-03

いち時期行きつけのレンタルショップ
さんざんPRしていたので気になっていたのでした。
で、借りてみた。
オープニングでシジミそっくりのネコが
出て来たと思ったら……あわわ(汗)。
これ、かな〜りブラックなコメディですね。
爽快とか痛快とかは期待しない方がいい。
けっこうデロデロしてます。
でもどこか間抜けな雰囲気があってよい。
主役はサトエリ
ものすごく性格の悪い勘違い女を演じてハマり役。
これがもうちょっと可愛くみえたりする一瞬が
あるとワッホイなんだけどあまりにハマり過ぎて……怖い。
そのぶんを永作博美がカバーしてあまりある名演技。
サトエリと真反対のキャラを演じてぶっ飛んでます。
いや〜面白いわ。


サトエリ演じるアブない姉を題材に漫画に描いて
それが原因で姉にいじめられ続ける妹。
でもこれってすごくよくわかる。
作家になるひとって「描かずにはいられない」んだもんね。
身近に格好なネタがあって、それを描きたいのに
「身内だから」って遠慮して描かないひとは
プロにはなれないんだよな。
ってことを、昔よく漫画の編集者に言われました……。


九州の閉鎖的な片田舎の田園風景の中で繰り広げられる
シュールな騒動はなんとも日本的で
これがフランス映画だったら同じシチュエーションでも
もっとあっけらかんとしてるんだろうな〜と思った。
でもそんな日本、好きです。
誰かに感情移入できるともっと楽しめたんだろうけど
そこが弱かったのは残念。
それを差し引いてもけっこう面白かったです。
エンディング、なかなか好きです。