『アバター(3D字幕版)』(ネタバレあり)

話題の映画『アバター』を鑑賞してまいりました。
3Dで観る映像は圧巻。ホントすごいです。
ジェームズ・キャメロンが作り上げた世界観は圧倒的。
惑星パンドラの観光PR映画として観ても
3時間持ってしまうような。
ていうかそれでよかったんじゃない?
って思えるくらいリアリティがあった。
どこまでが実写でどこまでがCDか全くわからん。
草木が風に揺れるシーンとかすごい質感です。
また、多くのレビュー等で語られているように
3Dが映像の奥行きのために使われているのは効果的。
ホントに「凄い!」と思える映像。ぜひ映画館で鑑賞を。


その一方でストーリーは映像ほど奥行きが感じられませんでした。


侵略者としての地球人=悪
自然と調和しながら暮らす原住民=善


なんてわかりやすい。
しかし、ワシは地球人なので(だよね?)
一方的に地球人が悪者でいいのか?と。
で、それを武力を持って追い返す、殺すことも辞さない原住民。
おいおい、なんのために主人公はいるんだい?
全然仲介役を買って出ようとしないお前はいったい……。
まあそのへんいかにもアメリカ的過ぎます。
なにしろ後半はずっとバトルアクションシーンですからね。
ああ、これは侵略者である白人に戦いを挑むインディアンの構図か。
頭の中では先週観た『龍馬伝』の
「戦いからは、何も生まれんぜよ!」
という福山龍馬の言葉がコダマし続けてました(笑)。
最後に主人公は原住民として生きることを選ぶのも自分的には
「ホントにそれでいいのか?」
と意見のひとつも言ってやりたくなります。
地球人としての彼は下半身不随なので
自由に野山を駆け回れる原住民の方がいいというのはわかるが
というのを差し引いても納得がいかぬ。
そ ん な に 地 球 人 が イ ヤ か ?


そして前出の『ポカホンタス』をはじめ
あらゆるところに宮崎駿アニメの影響が。
自然と会話する原住民は『ナウシカ』。
異界のもの同士が恋に落ちる様は『もののけ姫』か?
あ、宙に浮かぶ山は『ラピュタ』かも。
観てなくてよかった宮崎アニメ……。
いや、近々全作品観ようと思ってます〜。


と。
まあいろいろと突っ込みどころ満載なんですが
それでも劇場で観る価値はあります。
観てる間はこれでもかと続く驚愕映像に圧倒されっぱなしです。
窮屈な眼鏡で頭が痛くなりながら3D版をぜひ。
3D版は画面が暗く感じられるのも少し気になる所でした。
ところで今の3D眼鏡って色違いのレンズじゃないのね。
そこにもビックリしました。
時代はドンドン進んでいるんだなあ。