『パイナップルツアーズ』

ナビィの恋』で大ブレークした中江裕司監督の第1回劇場作品。
3話からなるオムニバス作品で、中江監督は第2話を担当しています。
つまり3話別々の監督が撮っているのですが話はつながっています。
登場人物もだいたい共通していて
1話ごとに違う人物にスポットが当たるという感じです。
1話目は新良幸人が主演していてビックリ。
髪の毛もフサフサだ。
声を失った歌手が故郷沖縄に戻ってくるという話。
そこに島のリゾート開発に躍起になる藤木勇人が絡む。
2話目はナイチャーのヒデヨシくんが
島の娘と結婚するまでを描く。
このナイチャーが往生際が悪くて
結婚式の当日に逃げ出そうとしたり。
生と性が活写され、そこに死が寄り添う。
それを沖縄独特の空気感の中で明るく謳いあげる。
ナビィの恋』に続くエッセンスがそこかしこに感じられてほほえましい。
林助さんたちにそそのかされて夜這いに行くシーンなんか
まことにおおらかでエロチックでよい。
こういうのって日本映画だから表現できることなんだよなあ。
ナビィの恋』はその点きれいにまとめちゃった気もしたり。
ホテル・ハイビスカス』ではさらにその辺がぼやけちゃったり。
なんにせよ、ナイチャーの目線から沖縄、それも
リゾートやら基地問題やらではない
「フツーの沖縄の暮らし」が描けるのは中江裕司監督ならでは。
次回作はぜひ島唄や島の唄者をメインに持って来て欲しいな〜。
3話目は・・・いらなかったなあ。
あまりにもユルスギ。

■■■『ホテル・ハイビスカス』公式サイト■■■
http://www.shirous.com/hibiscus/



というわけで今日は2本の映画について書いたのだった。