『斧』

今回の『フランス映画祭横浜2005』のフランス代表団団長である
コスタ=ガウラス監督の作品、ということで
かなり期待が大きかったのですが
う〜ん、期待ほどではなかった鴨。
1時間ちょっとで済む話なんじゃないかなあ、これ。
おしゃれな「火曜サスペンス劇場」みたい。
あ、だったら2時間でいいのか。
でも、1時間15分くらいでまとめてくれれば
面白く観られたと思うんだよなあ。
この監督、社会派として鳴らした人らしいんだけど
斧の刃が鈍ってしまったのだろうか。
途中までは切れ味も鋭くて面白かったんだけど
後半は間延びした印象。
「このくらいやっておけばいいだろう」
みたいな生ぬるい感じが伝わって来てしまいました。
フランス本国では大ヒットだそうですが、どうなんだろ?
あと、登場人物が誰も携帯電話を使わないのが気になった。
公衆電話使いまくりですよ。
待ってる人までいるよ。
フランスだって携帯電話は普及してるよねえ、ねえ、
と思ったら他の作品ではやっぱり携帯電話がふつうに使われていた。
あれは、なんか深い意味があったのだろうか?メタファーってやつ?
単に監督が携帯嫌い?
気持ちはまだバリバリシャープな社会派なつもりだけど
実は歳を経て丸くなっちゃってる自分に気づかずにいる、
というような作品でした。