『アヒルと鴨のコインロッカー』(DVDで鑑賞)

少し前にレンタルショップ
猛宣伝していたので観てみましたYO。


前半、瑛太扮する「河崎」の意味不明な行動の数々に
「おいおい、大丈夫なんかい?」
と不安になったがそれが鮮やかに
回収されて行く後半は心地よかった。
時間軸を交錯させる演出もよく練られていて
違和感なく観られた。
不思議なタイトルの理由もちゃんと解決します。
とはいえ内容的にはアンハッピーなので
観ていて爽快!というわけにはいかず、
しかしその分この映画の中の大きなテーマであろう
「孤独」はじゅうぶんに表現されていたと思う。
独特の雰囲気と余韻を残す、丁寧で良心的なに作品でした。
「自分だったらどうするだろう?」
と考えさせられる場面が多かった。
松田龍平が軽くて馬鹿で、でも誠実でやさしい
男を演じてとてもカッコイイ。
やはりお父さんに似てるね〜。
瑛太は「善良過ぎる」感じが鼻につくときもあるけど
今回はそれがうまく役柄に生かされていて好演。
このふたりに濱田岳(好演)を加えた
三角関係(?)てき男の友情がいじらしくてよかった。
(とは言っても松田龍平濱田岳に接点はない)
音楽が全編で流れるボブ・ディラン以外とくに
印象に残らなかったのが少し残念かな〜。


(追記。ネタバレっぽいのでご注意下さい)
この映画ではブータン人という外国人
ブータンがどこにあるかワタクシは知らない)
を日本人が演じていて(誰がかは言えない)
その演技はなかなか見応えがあったのだけど
やはりフツーにブータン人を使うべきだったのではと思う。
ブータン人ってわからなかった」
ってそりゃそうでしょ、日本人が演じてるんだから。
もしブータン人を使ってその人が日本人と
区別がつかないほどの演技をしたら
その時この映画は大成功、だったんじゃないかな。
でもそれはそうとうハードルの高いことだというのは
容易に想像ができます。
そこが「映画化不可能」と言われていた由縁であろうし。
といっても原作は未読なので読んでみたい。

アヒルと鴨のコインロッカー [DVD]

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