『きょうのできごと』

ワタクシをいっぱしの麻生久美子ファンに仕立てた
『ひまわり』と同じ行定勳監督の作品なので
気になっていたんだけどやっと観ることができた。


最初の40分近くはものすごく退屈で。
いつもだったら途中で止めるんだけど
(映画は最初のつかみが肝心なんや!)
我慢して我慢して我慢を重ねて観終わってみれば
「それなりに面白かった……かも」
と思わせる不思議な味わいの作品だった。
たいした事件も起こらず
「おお、ここから物語が動くのかな」
と思えば動かず
「これは何かの伏線になるのかな」
と思えばそれもなく
「この時系列の並べ方には意味があるのかな」
と思えばそれもとくになく
ただ大学生活の平凡な一日を淡々と映し出す。
でもその平凡さに妙なリアリティがあって
自分の学生時代とダブったりする。
「オレもあんなふうに女ともだちとドライブ行ったなあ」
とか
「友達んちに意味もなく集まってダラダラしてたなあ」
とか
「ムショーに突飛なことしたくなったりしたなあ」
とか。
そのリアルさが監督の意図するところなんだろうな。
いや、ホントにあの頃に帰りたくなったもの。
そうしたリアリティの積み重ねの末に訪れる
エンディングの爽快感はホントにミョーです。
なんかだまされたようなヤラレタ感が。
それもまた映画の醍醐味?
妻夫木聡くんの関西弁はなんか変だった。
田中麗奈はかわいいね〜。
伊藤歩大きくなったなあ(『スワロウテイル』のイメージ)
でももう一度観ることはないだろうなあ……。

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